2005年12月05日
手帳で楽をする
手帳というのは「自分とアポを取る道具」とボクは考えてます。だから
舘神さんの「手帳は楽をするための道具」という考えには、まったく同感。
たとえ決定していない予定でも手帳に書き込んでおくことで、その前後の時系列の繋がりが把握できるし、リマインダーの役割も果たしてくれますからね。
またToDoに関しても、そのタスクが必要と分かった時点でいつ作業するのかを、その場で決めてスケジュールに落とし込む(=自分にアポをとる)のが楽をするコツだと思います。
「予定」というのは動的だけど「ToDo」ってのは静的なイメージで捉えがちですから、ボクは予定もToDoも同列に扱うようにしてます。予定はこなせても、ToDoを先送りする人って案外と多いんじゃないかな?
とくに忙しい時は「手帳に書き込む」=「作業や予定をブレークダウンして自分にアポを取る」というイメージです。
これはNewtonを使っていて身に付いた癖かもしれません。PDAってワークフレームだから、こういう癖を身につけるガイドラインとしては便利なのかもしれませんね。
スケジュールなんて「予定」ですから、どんどん変更していけばいいと思いますし、予定を変更した事実自体も履歴情報として有用なものと考えます。だから消しゴムは使いません。
Newtonでは予定の変更はタップ&ドラッグで簡単ですが、変更履歴が残るという点では手帳の方が良いですね。
そういえば変更履歴の残るスケジュールソフトって、あるのかな?以外と重要な情報だと思ってるんですが。
投稿者 Yos : 10:00 | コメント (0) | トラックバック
2005年01月09日
時系列の記憶
能率手帳やビジネス手帳では、スケジュールとメモが別々になっていますよね。
整理して記録するという意味ではこの方式で良いと思うのですが、後からのことを考えると人間の記憶にやさしい方法で保管したほうが利用しやすくなります。メモは記憶の補助アイテムですから、思い出すことに意味があります。
人間の記憶を追いかけるには時系列が連想しやすく、別々に記録している情報を時間を軸に整列しなおすだけで思い出しやすくなるんです。たとえば「部門会議のあと」とか「映画を見に行った次の日」とか、人間の記憶ってそんな風に積み重なっていくものらしいんです。
Newtonのメモ帳(Notes)がこの方式です。現在のPDAも時系列に記録してはいますが、Newtonのように様々な形式のリフィルを同列に扱うようにはなっていないようですね。
ボクの使っているのはリフィル式のシステム手帳ですが、Newton式にスケジュールセクションの中にメモをはさむようにしています。こんな感じです。
メモ・リフィルを半分に切って、スケジュールに挟んでいきます。メモを半ページにしているのは、後からペラペラとページをめくって時間軸を追いかけやすくするため。スケジュールをペラペラしやすいようにメモ1ページの幅もスケジュールセクションより2~3ミリ小さくしてあります(見えるかな)。よほど複雑な打ち合わせでもない限り、メモは手帳の半ページ両面でまとめられますからね。
アイデアなんかも、この方式で時間に関連付けています。リフィル式のシステム手帳は、このようにページの組み換えができるところが利点です。
半ページに分けて挟み込むために、ボクはバイブルサイズの手帳を使っています。バイブルサイズは6穴なので上の3穴と下の3穴を独立させて、このような半ページ整理が可能になるんです。
投稿者 Yos : 22:00 | コメント (0) | トラックバック
2005年01月08日
育つ手帳
ども、橋本です。
フリーライター舘神龍彦さんのブログは手帳やPDAについて総合的な視野で語られていて、非常に共感できるものです。
ClubNewtonを再開しようと思い立ったのは、このブログの記事がキッカケなのです。ボクがずっと考えてきたことと同じ事を舘神さんが書いていました。
少し引用します。
PDAは登場当初、いやその起源ともいうべきNEWTONの誕生時と比べると、機能性能ともに大幅に拡大した。だがその存在感や必然性というべきものは、機能や性能とは反比例している様な気がするのは私だけだろうか。
数々の先進機能を専用機に奪われ、新しい活用の場も未だに見えないPDAだが、次のように考えることもできる。PDAは純粋化に向かっているのではないかと思う。それは、マルチメディアプレーヤーでも、ネット閲覧機でもなく“検索機能付きのデジタルデータ”になろうとしているのだ。
ボクの頭の中には、MacExpo Tokyo1998でテクノロジーライター大谷和利さんがNewtonを手にしながら語った「全て詰め込もうというのは無理がある。モノにはそれぞれの最適な形があるのだ。」という言葉が長く残っているのですが、舘神さんの書いている事は、まさにこの事だと感じました。
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1998年2月。Newtonの開発が凍結されてPDAの概念は変わりました。
Newtonが持っていた「Capture(キャプチャ=現場の情報を書きなぐる)」というコンセプトは消え去り、現存するPDAはおおむね「Browse(ブラウズ=格納した情報を閲覧する)」の色を濃くしています。
私は長年Newtonを使ってきましたが結局、日本語では手帳のキャプチャ能力に追いつく事ができませんでした。
英語だけでNewtonを使っていた時期もありましたが日本語→英語へ翻訳しての書き込みというのは、情報のニュアンスを損なってしまうケースが多かったのです。手帳に書き込むように、細かなニュアンスや感情まではキャプチャできません。
これは26文字のアルファベットをそのまま書き込むことができる英語圏と、情報を一度「読み」に戻してからカナ漢字変換しなければならない日本との大きな溝でもあります。アメリカでは3歳の子供でさえ、街で見かけた単語をNewtonに書き込んで検索することができるのですから。
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今、手帳ブームだそうです。
手帳はスケジュール管理や情報整理の補助ツールという「人間の記憶の延長」という役割りの他に、ビジネスロジックの実践ツールという「ワークフレーム」としての役割もブレイクしてきました。もちろん、グッズとして趣味趣向の対象になったりもしていますね。
この「記憶の延長」「ワークフレーム」「趣向の対象」は、いずれもNewtonのコンセプトとしてユーザーに愛されてきた要素です。そういう意味でもNewtonは今流のPDAではなく、よりステーショナリーに近いものだったと言う事ができるでしょう。
舘神さんも書いているように紙には「キャプチャ能力」、PDAには「伝達能力、検索能力」という別々の瞬発力があります。ClubNewtonではこれらを和合させて、Newtonの発想に近い手帳を作りたい、と考えています。
ボクはプログラマですから、紙の手帳をプログラムして育てていきたい。
デジタルだけではなく紙だけでもない。「育つ手帳」をキーワードに、まずはボクが持っているバイブルサイズの手帳をどこまで育てていくことができるか。
不定期の掲載でClubNewtonを再開します。的外れな実験を繰り返すかもしれませんが、お付き合い下さいね。